スカートの裾が床に触れましょう

ホワイトアークのミサイルルームでウッソは苛立ちを隠せずにいた。
直前にあった戦艦ジャンヌダルクでの作戦会議で父ハンゲルグから冷たくされたからだ。
「離れろよッ!いつまでくっついているんだ!」
ハロにあたるウッソを見て、シャクティはスージィにカルルの面倒を任せる。
「どうしたの?」
ブリッジへあがろうとするウッソにさりげなく腕を絡ませる。
「シャクティには関係ないだろ!」
「落ち着いて、ウッソ。ね…人のいないところへ行きましょ」
シャクティはウッソを落ち着かせようと下部デッキへ降りていく。
「父さんの態度が冷たいんだ。変だよ。」
「そんなことだと思った。偉い人がいっぱいいたんでしょ?カサレリアにいる時と違って当たり前じゃない」
「だけどさ…」
下を向きうつむくウッソの顔を覗き込むシャクティ。
「お父さんから認めて欲しいんでしょ?ウッソは」
「分かったような口を聞かないでよ!」
ウッソがシャクティの手を振り払う。
「キャッ!」
その悲鳴にすぐ我を取り戻すウッソ。シャクティの肩を寄せごめんと声をかける。
「いいのよウッソ…私こそウッソの気持ちを考えてあげられなくてごめんなさい…」
「シャクティ…」
「ウッソ、泣いてるわ…」
そう指摘されてウッソは自らの眼が潤んでいることに初めて気が付いた。
シャクティが無言でウッソの身体を抱きしめる。ウッソの腕も自然とシャクティの背中に回る。
ノーマルスーツの上からでも互いの体温が伝わる感覚がした。
シャクティの髪の香りがウッソの鼻を、ウッソの汗の香りがシャクティの鼻をくすぐる。
「シャクティ…シャクティ…」
まるで幼児が母親を求めるようにウッソがシャクティに頬ずりをする。
それにシャクティはなんら驚く様子を見せずウッソの背中に回した両腕を強める。
しばらくの抱擁ののち、シャクティの手がウッソのノーマルスーツの着脱ボタンに伸びる。
「ッ…シャクティ!?」
驚くウッソをよそにシャクティはノーマルスーツを脱がせズボンのホックに手をかける。
「今だけは…ウッソ、嫌なこと辛いこと忘れましょ?」
そう言うとシャクティは既に硬くなっているウッソのものを手袋越しに左手で掴み、先端に舌を絡める。
ノーマルスーツを長時間着ていたことによる男根の匂いがシャクティの面前いっぱいに広がる。
「ああ…シャクティ…」
ウッソがこの感覚を味わうのは初めてではなかった。カサレリアで二人きりだったころから、戦争に巻き込まれ今に至るまで既に何度も身体を重ねてきたからだ。
先端を刺激し終えると、顔を横に向け小さい舌先でカリを刺激する。
シャクティが丹念にに刺激していると早くも先端から透明な液が溢れてきた。
絶頂に近づいていることに気が付くとウッソはシャクティの口から自らのものを引き抜いた。
ウッソがどうしたいか察したシャクティは自らのスーツを外す。
「ウッソ…」
壁に両手をつけてウッソに全てをゆだねるシャクティ。
ウッソは右手をブラウスに潜り込ませ、若干丸みを帯びた乳房の感覚を楽しむ。
とんがった部分に指をかけるたびにシャクティが声を我慢しつつも身体をピクンと震わせる。
同時に左手を緑色のスカートの中に入れ下着の上から小高い丘をなでるとほんのりと下着が濡れていることに気がつく。
「ん…あん…ウッソぉ…」
下着の隙間から指を侵入させ丘に直接触れるとシャクティの反応はさらに増した。
愛液でびちょびちょになった左手の指をシャクティの眼前に持っていく。
「もうこんなに濡れちゃってるよ…シャクティ」
「あぁ…ウッソ、きて…うぐっ!」
自身の愛液でいっぱいの指を咥えさせられるシャクティ。必死に舌全体を使ってウッソの指を綺麗にする。
つい先ほど下半身で味わったものとはまた異なる快感を味わってウッソのものはさらに怒張した。
透明な汁を溢れさせながらシャクティの太ももに擦りつけ、シャクティに囁く。
「そろそろ入れるよ、シャクティ…」
スカートを捲り上げ、下着を膝まで脱がすとはち切れんばかりに硬くなった己のものを一気に突き入れる。
「ああんっ…ウッソの…すごく硬い…」
声を響かせないように右手で口をふさぎ込むシャクティ。
「くうッ…シャクティ…」
ウッソは既に限界に達しそうな快感を我慢して、動かずにシャクティの中の暖かさを堪能する。
が、それも長くは続かないと悟り、必死に声を抑えるシャクティの顔を振り向かせ、自らの舌を侵入させる。
シャクティもそれに応じウッソの舌に絡めあいながら互いの唾液を貪りあう。
二人の口の隙間から唾液がだらだらと垂れてブラウスとジャケットに染みを作るが、もはや二人にそんなことを気にする余裕は無かった。
「うっ…うぐっ…ウッソ…ウッソ…」
「むぐぅっ…シャクティ…シャクティ…」
うわ言のように互いの名前を呼びあっているとシャクティがたまらず腰を左右にこねくり回し始めた。
それにつられてウッソも腰の動きの我慢をやめ、無我夢中にシャクティに何度も突き立てる。
お互いの腰がリズミカルに動く中、どちらともつかない二人の混ざりあった愛液が冷たい床に滴り落ちる。
「はあ…はあ…シャクティ…もう出ちゃいそう…」
「あっ…あんっ…来てえ…ウッソォ…」
ウッソの腰がさらに速くなり、互いの舌を貪りあう動きも音を立てるほどに激しさを増した。
「シャクティ…シャクティィィィィィィッッッ!!!」
「ウッソォ…ああああああ~っ!」

ドピュッドピュッピュッ

ウッソが自らの欲望を全てシャクティの中に出すと同時に、シャクティも絶頂に達した。
全身の力が抜けて壁にもたれかかるシャクティを全身で抱きしめるウッソ。
「シャクティ…ごめんね。僕が情けないばかりに…」
「ううん…ウッソは何度も私を助けてくれたんだからウッソが辛いときはいくらでも甘えていいのよ…」
「シャクティ…」
ウッソは再びシャクティと口づけを交わすと、ノーマルスーツを着用して上部デッキへ向かっていった。

数十分後

戦艦ジャンヌダルクの艦橋で父ハンゲルグは思慮に耽っていたいた。
「私にミューラがいたように、ウッソ、お前にはシャクティがいるのだ。それだけで十分だ。」